雑誌の連載

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「翼の王国」の10月号。
沖縄・今帰仁村で黒糖をつくる與那さんのお弁当。
何年も前に別件の取材で沖縄北部を訪れた時、
たまたま道の駅で購入したのが、與那さんの「共栄社」の黒糖だった。
そこの売り場のおばちゃんが、とっても気さくな人で、
「昔ながらの手作りで黒糖を作ってるのよー」という言葉をずっと覚えていて、
このたびの取材に結び付く。

釜炊きの黒糖づくりを見せてもらった。
炊きあがったばかりの黒糖は、バットの上に伸ばすとすぐに固まる。
まだ余熱の残る黒糖は、
ほろほろっと口の中でとけて、得も言われぬおいしさだった。

とにかく目を見張ったのは、作業後の徹底した掃除。
砂糖の粒ひとつ、落ちていない。
道具もなにもかも、ぴっかぴかだ。
「そうじゃないと、アリさんの行列になっちゃうからねー」と言われて、
ああ、そうだった、と大きく頷く。
前に沖縄の民宿に泊まった時、
食べかけのお菓子を机に置いておいたら、
アリの行列ができてしまった。
ひえーっとのけぞった。
子どもの頃には、そういう経験があったけれど
いつからか、
家の中に砂糖がこぼれていても、
甘いものでべとべとしていても、
アリがそれを嗅ぎつけて、ずかずかと家の中までやってきて行列をなす、なんてことはなくなった。
沖縄のアリは、生命力が強いのかもしれないなあ、と思った。

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「暮しの手帖」38号
連載「わたしの仕事」 写真はキッチンミノルさん。

今回は、植物学者の田中伸幸さんのお仕事の話。
NHKの朝ドラ「らんまん」で様々な植物が登場したが、
その監修を担当されていたのが、この田中さん。
実は取材の後で、たまたまニュース番組を見ていたら、
田中さんがオンラインで登場して、植物についての解説をしていた。
北海道大学のキャンパスで、まだ国内では未確認とされる
猛毒を持つ植物が発見されたとのことだった。
触ると皮膚が炎症を起こすらしい。

よくわからない植物があれば、
田中さんに聞こう、となるわけだ。

田中さんは、国立科学博物館の研究者で、
取材は、つくば市のハ―バリウムにお邪魔した。
すごい方なのだけれど、とてもチャーミングでユーモアたっぷりの方でもある。
そして、タフガイだ。
インタビューの日、「このあとミャンマーのカカボラジ山の麓へ調査に行くんですよ」とおっしゃり、
私は家に帰ってから、カカボラジ山を検索して、
ぎょぎょっとなった。
すごい場所だ。山に登るわけではないとはいえ、幻の山の麓だ。
後日の「密着の日」(一日の仕事に密着)
元気な田中さんにお会いできてほっとした。
旅の写真を、ひとつひとつ見せていただき、
この仕事をしていて本当に良かったな、と思った。

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旅の手帖10月号
「喫茶店のあるじ」は、
静岡県伊東市の「See The Forest」さん。
夏だったし、きっと道が混んでいると思い、
海コースではなく山コースを選んでカーナビを頼りに行った。
ら、最後が山道くねくねになり、
どう見ても、山の作業道に迷い込んだみたいな感じだった。
車酔いをして、へろへろしながら到着。
いただいたアイスコーヒーがおいしくて、ああ生き返った~とひとごこちつく。
若い夫婦が切り盛りするお店。
誌面には写真をのせられなかったけれど、
バインミーもおいしかった。
手作りのプリンもチーズケーキもキャロットケーキも、全部が私好みだった。






































by naomiabe2020 | 2025-10-07 17:10 | ライターの仕事 | Comments(0)

フリーライター阿部直美のブログ。カメラマンの夫とともに、「お弁当」を追いかけて日本全国を旅しています。日々のちょっとしたことを綴るブログです。


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