「えりも岬」への道すがら、すごい光景に出会ってしまった。
海岸沿いを走っていると、「昆布の作業中です」みたいな内容の張り紙が、
トンネルの入り口に掲示してあった。
トンネルを出たら漁師さんたちが作業してますよ、
徐行運転してくださいね、ということだ。
浜では、なんだかすごいことになっていた。
山と積まれた昆布。
思わず車を寄せて停車することにして、浜まで下りる。
ひっかき棒みたいな、先が曲がった金具を持った漁師さんたちが、
ガンガン打ち上げられる昆布を取りに走っていた。
何より意外だったのが、
海辺の女性たちが、きゃっきゃ喜んでいるみたいな表情だったことだ。
金髪のお兄ちゃんも、後からやってきた漁師仲間に「見てよ、これ」というジェスチャーで、
満面の笑みだった。
きつい仕事だろうに、この浮足立った感じ。
こんなに嬉しそうに仕事をしている漁師さんを見たのは初めてだ。
そして、こんな海を見たのも初めてだ。
だって、浜辺に打ち付ける波が真っ黒なんだもの。

なんじゃこりゃー、という昆布、昆布、昆布。
大きい波が来たら、そりゃーっと漁師さんたちが大きい株を引っかけにいき、
足を取られないようにして、浜に引っ張って来る。
浜にいた女性が、「こういう日は、滅多にないんだよ。すごいことなんだよ」
と教えてくれた。
海がしけた後、こうやって自然に流れてくる日があるらしいのだが、
この日は、みんなの表情からしても、すごく珍しい大漁の日だったみたいだ。
さらに驚くべきは、
この漁師さんたちの奮闘している同じ海岸で、
サーファーがふたり、波乗りをしていたこと。
確かに、波は良かったんだと思う。
でも、この昆布の海だ。
一歩間違えば、昆布まみれじゃないだろうか。
足にまとわりつくんじゃないか。
昆布でおぼれる、というニュースが流れてこないか、その後心配した。
自然の力って、本当にすごい。
えりも町で、日高昆布を買って帰った。
ダシをとるたび、この海と漁師さん達の顔を思い出すと思う。
いい出会いだった。
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