終わりよければ・・・・よし!

コロナの状況が日々危うくなっていくなか、鳥取へ。
事前にPCR検査を受け、陰性を確認してから飛行機に乗るためには、
出発の2日前には検査を受ける必要がある。
ただ、検査のために人混みの街中に行くのも抵抗があって、検査キットをネットで購入。
これが、本当に良かった。
絶妙のタイミングで決めて、えらいぞ自分、と褒めたくなった。
なぜなら一気にコロナ感染者が急増したので、テレビで見る検査場は長蛇の列!
検査キットも、その後注文が急激に増えて発送が滞ったんじゃないのかしら、と思うのだ。
家で唾液をとって、少しでも早く届くようにゆうパックで送付。
そのあとは、近所のスーパーへ行くくらいで、基本家で過ごした。
やはり「陰性」をもらうまでは、少しドキドキする。

天候が気になるなかの、フライトだった。
もしかしたら、伊丹空港に降りる可能性もあります、という条件付きで出発。
途中で、鳥取空港付近は雷雲が発生していて、このまま降りると雷に打たれる可能性があるので
付近を旋回して様子を見ます、というアナウンス。
機内はほぼ満席で、8割がたは仕事で出張という風情のみなさん。
内心穏やかでないのは皆同じで、30~40分遅れで無事に鳥取空港に着いた時には、
みんなの顔が、はればれとして見えた。ほっとした!

・・・・というわけで、取材場所に無事にたどり着けたことが、もうすでに嬉しかった。
その日はかなりの雨模様となったが、インタビューをお願いしたので天気は問題なし。
翌日、カラッと晴れ間が広がって、自然光のなかでの弁当撮影、ポートレート撮影ができた。
そして今回、予想外の「収穫作業」にも立ち会うことができて、
充実の取材時間を過ごすことができた。
みなさんに感謝。

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こちらが、収穫したもの!
さて、なんでしょう。
わかったら、すごい。
こたえは、「藍」です。
藍染めに使う「藍」は、今がちょうど収穫の時。

朝5時半に畑へ集合で、私たちも作業を見せてもらったのだけれど、
予想外のことゆえ、長靴を持参してこなかった・・・・。
ぶよ(あちらでは、ぶと と呼んでいた)がいるから気をつけて、と言われていて、
みなさんは、ネット付きの帽子を被って足元はもちろん長靴で完全防備。
私は長そでシャツと長ズボン(チノパン)、首に大判のハンカチを巻いて、タオルも首にかけ、帽子をかぶる。
足はスニーカー。
実は、ズボンの裾が気にはなったのだ。
髪留めのゴムで裾をきゅっと絞ってみた。
でも、それをやるとちょうちんみたいになって、逆にズボンが持ち上がって肌が出そうだ。
夏用靴下は、短い! 
ジーパンもあったけれど、やっぱり裾がいまいち短い。

ま、大丈夫さ、というのが甘かった。

畑から帰ってきて、宿で着替えると・・・・・。
なんだか足元がもぞもぞするな、とは思ったものの、ここまでとは思わなかった。
ズボンの裾から入り込んだぶよが、靴下の上あたりをかみまくり。
右足は9か所。左足3か所。
見るも無残な、赤いぼちぼちになってしまった。

たぶん私は虫に食われやすく、痕が悲惨になりやすい肌質だ。
みるみる足が腫れて、くるぶしがなくなった!(ああ、悲惨)
ものすごく痛くて、むずむず疼く。
帰ってすぐ皮膚科に行き、ステロイド入りの薬を出してもらった。
「この赤いぶつぶつの色って、茶色くなっていつまでも残るんですよねえ」と恐る恐る先生に聞くと、
「それって、人それぞれなんですよ」とのこと。
私には、15年前の夏の経験がある。
(とほほ、の経験。東京から奥出雲へ行った取材初日の夕方、七分だけのパンツなんぞはいて、
山間の畑でぼけーっと突っ立っていたもんだから、あぶとぶよの餌食になる。その後数年、茶色い痕が点々と残ることに・・・・)

この夏、足首を出すことは諦めた。
いいのだ、いいのだ、勲章と思うのだ。
すごくいい取材をさせてもらったのだもの。
私自身が万全の体調で取材ができて、
取材を受けてくれた人も体調を崩すことなく、
突発的な何かが起こることなくその日を迎えることができて、
「取材」という名の、とても濃厚で普通ではありえない時間を共に過ごすことができたことこそ奇跡なんだと思う。
それで無事に帰ってこられたのだもの、それですべてよし!

少し前は、歯痛で保冷剤をほっぺたに当てがって過ごしたが、
今は保冷剤を、ぱんぱんの足首に当てる。


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こちら、「翼の王国」の7月号です。
コロナ禍になって以降、シートポケットに置いてないため、
「翼の王国ください」とCAさんに声をかけて下さい。

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宮崎県の飯干製靴店の飯干さんです。
奥さんと製靴店を営み、お客さんのいない時間に、
ぱぱっとお弁当を広げるおふたり。
足が不自由で車椅子で生活をしている飯干さんですが、
「僕が作ったり修理した靴を履いた人が、世界中どこへでも行ってくれるんです」
とおっしゃる。
ぜひ、読んでもらいたいです。
こちらからも。(全日空 eライブラリ)
https://www.ana.co.jp/ja/jp/serviceinfo/share/digital-media/

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最近は、海側からでなく首都圏の上を通って羽田空港に降りていくため、
こんな景色が見える。
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こちらは、ずっと行きたいと思っていたパン屋「タルマーリー」さんのパン。
レーズンとくるみ入りを購入。
ちょっと酸味がある、噛むほどに味わい深いパンでした。












by naomiabe2020 | 2022-07-23 15:24 | ライターの仕事 | Comments(0)

フリーライター阿部直美のブログ。カメラマンの夫とともに、「お弁当」を追いかけて日本全国を旅しています。日々のちょっとしたことを綴るブログです。


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