今週は家でひとり机に向かう毎日。
取り立てて変化がないなかで、びっくりの「お知らせ」が届いた。
「翼の王国」に掲載の「おべんとう時間」の英語版の記事が、
某大学の試験問題になっていた、とのこと。
入試問題とは! しかも英語の長文!
2021年4月号。花火師の小幡さんの記事。
送ってもらった問題文を解いてみたのだけれど・・・・・
難解。
なぜって、花火についての個人的な語りの文章なので、
あの中の一部分を選んで、日本語で50文字程度で説明せよ、とか、
そりゃあ難しいでしょ、と思う。
私が受験生だったら、頭を抱えて恨むだろうな。
この話を小幡さんに伝えて、
「試験問題なんてねえ、こんなこともあるんですねえ」と共有できたことが嬉しかった。
実は以前、私の書いたものが(日本語)小学3年生の国語の学力テストの問題に使われたこともあった。
あれも、面白かった。
「里の時間」(写真 芥川仁)(岩波新書)のなかの、島根県の北村さんを訪ねた時のことを書いた部分だ。
北村さんは、同じ屋根の下で牛と一緒に暮らしている。
玄関を入ると、左手にまや(牛舎)があって右手はテレビのある居間だ。
牛だけじゃなくて、チャボもいて、
土間を自由に歩き回っている。
取材の日、ぶんぶん飛んでいるアブを北村さんがぱちんと叩いて、土間に放り投げたら、
チャボが大喜びでやってきて、それを飲み込んだ。
とにかく、北村さんの暮らしは興味深くて、
そのことを文章にした。
書籍の中でも、私が一番気に入っている箇所をテスト問題にとりあげてくれたことが嬉しかった。
問題の中に、こういう設問があった。
問5 「待っちょったなあ、ゆうと”モオー”言いよるんがたまらん」には、北村さんのどのような気持ちがこめられていますか。
ア、牛のことなどどうでもいい気持ち
イ、牛がかわいくてたまらない気持ち
ウ、牛のことばがわかることが得意な気持ち
思わず、笑った。
北村さんに問題を送ると、北村さんも大笑いしてくれた。
家族みんなで、喜んでくれたようだ。
誰かがどこかで読んでくれているのだなあ。
時々、びっくりするようなことが起こるから、面白い。