もらいもの

昨夜、娘がまた何かを食べながら電話(ネット電話)をかけてきた。
「晩ご飯はなに?」と聞くと、
「えへへ、知りたい?」と言って、じゃーん、と皿の中を見せてくれる。
「唐揚げのあんかけ!」
鍋ものは飽きたらしく、今のマイブームがあんかけだとか。
聞けば、前の晩に友達が英語の勉強を教えに来てくれたらしい。
その友達は、バイト先(居酒屋)で夜、まかないご飯を持たせてもらうらしく、
「これから友達の家に行くんです」と店長に言ったら、
友達の分、ということで、唐揚げをたくさんもらったとのこと。
その夜食べきれなかった唐揚げを、
あんかけにして、晩のおかずにした様子。

今度娘を訪ねて行った時には、その居酒屋へ行こう。

娘は、この前の土日「長芋堀り」バイトに精を出したらしい。
農家バイトの話を聞くのは、楽しい。
そもそも、「長芋堀り」がどんなものなのか、私は見たことがない。
娘曰く、機械でまずかなりの深さで穴を直線状に掘っていき、
その穴の中に入って、地中に埋まっている長芋を、
手で掘りだし、土の上に置いていく、という作業らしい。
え? 生き埋めとかになっちゃわないの?
と心配する私を、「いやいや、そんなんじゃないよ」と笑う娘。
でも、結構深い土の中で、顔の横あたりにあるイモを掘るらしい。
「だからさ、砂まみれになるんだけどねー」
無心でやったらしい。
無心が、楽しかったらしい。

それは、よかった。

なんというか、家にこもってオンライン授業とか、
課題やテスト勉強でずっと家にいた、とか聞くと、
大丈夫か? などとつい気になってしまう。
だから、こういう農家バイトに精を出しているのを聞くと、
ほっとしてしまう。ああ、元気にしてるのね、と。

小さい子どもが、家にこもっているより、
公園で元気に走り回って遊ぶ姿を見ると安心する、健康的だよね、と思ってしまうのと同じかもしれない。
家にこもってじっと過ごすのが好きな子も、いるのにね。

農家さんから長芋を2本もらって帰り、
長芋料理を思いつかないので、1本を同じアパートの友達にあげたらしい。
その子からは、人参をもらったとのこと。
「今日のあんかけに、入ってるでしょ。
この人参がもらったやつ!」と、再度あんかけに携帯をズーム。
「その子、馬術部だからさ、農家さんから人参いっぱいもらったんだって。
馬用じゃないよ、ちゃんと人が食べられる人参だよー!」

冷蔵庫の中身(特に野菜)をよくほったらかしにして、
だめにしてしまう私は何も言えません。
若い子たちに頭が下がる。
もらいもの_c0402074_15590204.jpg
私も、今朝おとなりさんに菊の花をもらいました!
ゴミ捨ての時に会って、「ちょっと摘んでいく?」と庭の菊をいただいた。
11月は私の誕生日月で、実家の近くの公園では毎年「菊祭り」をやっていた。
金賞とか銀賞とかを、菊の花にぺたっと貼っていく品評会。
子どもの頃は、菊って地味で好きじゃないな、と思っていたのだけれど、
今は好き。この香りに、心がすーっとなる。
















by naomiabe2020 | 2021-11-03 16:10 | 日々のこと | Comments(0)

フリーライター阿部直美のブログ。カメラマンの夫とともに、「お弁当」を追いかけて日本全国を旅しています。日々のちょっとしたことを綴るブログです。


by 阿部直美