今日の朝日新聞のなかで、
「ひと」欄の人選は、男女どちらも40%を下回らないことをめざしている、とあった。
昨年、ジェンダー平等宣言、をしたからだそうだ。
ちなみに、2019年、「ひと」欄で女性が登場した割合は、28、4パーセント。
それが、数年前までの普通だったとのこと。
実は、私も意識している。
「おべんとうの時間」の取材を始めてすぐ、気づいたのだ。
なんだか、男の人ばっかりになるなあ、と。
おべんとうの人探しは、「たまたまの縁」がすべてだ。
北海道へ行きたいな、六花亭のお菓子が好き、どんな人が作っているんだろう、
みたいな、超個人的な動機で取材をお願いすることが多い。
ただ、そこにおべんとうの人がいるかどうかはわからないので、
「どなたか、取材を受けてくれる人を紹介してください」と、先方にお願いする。
こちらからは、条件を出さない。
誰でもいい、が基本方針だ。
そうすると、男性が選ばれることが多い。
その職場で、主となる仕事をしている人を、となると男性になるのだ。
もしかしたら、内部の人間関係もあると思う。
まずは、○○さんに声をかけなくちゃ、とか、
あの人に声をかけないで、この人に声かけると角が立つんじゃないか、等々、
私たち外部の人間にはわからない、その会社内の人間模様があるはずだ。
そういうのもひっくるめて、
「誰かお願いしますね」と、こちらはお任せするわけだ。
女性のほうが、○○さんを差し置いて私が選ばれるなんて・・・・
という意識が、もしかしたら芽生えやすいのかな、とも思っている。
ただ、取材を始めてみて、日本ってつくづく男社会だよなあ、と思った。
取材対象に、どうしても男性が続いてしまう。
そうすると、サトル君と「次は女性でいこう」と気合を入れて人探しをしてきた。
女性の必ずいる職場って? とふたりで考える。
取材依頼の時、「女性がいる場合は、女性でお願いします」とあえて伝える。
そうしてやっと、半々とはいかなくとも、私たちなりにバランスをとってきた。
でも、思うのだ。
自称ライターだった頃の私でさえ、取材対象の男女バランスを考えてきたのに、
大手の新聞社が、ほとんど考えてこなかったのか?
わざわざジェンダー平等宣言? それも、昨年?
それはやっぱり、男性記者が大多数のせいなんだろう、と思う。
何とも思わなかったのだろうし、それを言える人もいなかったということか。
ところが、今日のこの新聞記事を読みながら、
私は嬉しいことに気づいた。
私が最近取材したのは、なんと女性ばっかりじゃないか!
プラネタリウムで出会った人も、沖縄のやんばるで働く人も、
豊洲市場で働く人も、みーんな女性。
気づいたら、女性ばっかりだ。
今書店に並んでいる「暮しの手帖14」号で連載している「わたしの仕事」
は、学生寮の寮母補佐の稲村さん(素敵な女性)だし、
こちら「トヨスの人」
https://nextalk-uniadex.com/_ct/17482746
吉原さんも、女性で頑張っている!
あらら、次は男性に取材をお願いしなくちゃ、
なんて思っている。
でも、この次もまた女性の取材に行くのです。
漆掻き職人。70代の女性です。
ああ、楽しみ。