この1か月で、サトル君は変化した。(らしい)
「俺さ、なんだかおしゃべりになった気がするんだ」と言う。
なぜなら、空気をいっぱい吸えるようになったから、だそうだ。
夜、ちゃんと息を吸って吐いて、する生活になった。
つまり、あれです。無呼吸症候群の診断を受け(私はかねてから、ずっとそう診断していましたよ)
鼻にぴっと装着する、象さんみたいな器具を取り付けて寝るようになった。
夜中、呼吸が止まらなくなったら、
朝、ぼーっとするらしい。
「朝からすっきりした目覚めになりました」という反応かなあ、と想像していたら、
どうも逆らしい。
ただ、本人は、こういう感覚は子どもの時に経験したなあ、と懐かしんでいる。
私が思うに、ちゃんと眠れているから、体も思う存分休息をとり、
朝、ぼーっとしちゃうのでは?
今までは、しょちゅう酸素不足になるから体が常に戦闘態勢で、
朝目覚める時もぱぱっと反応したのではないかしらん。
というわけで、日中に活力がみなぎるらしく、
自分で分析すると、「おしゃべりになった」らしい。
なんて言ったところで、娘は巣立ってしまったし、コロナ禍で外出も仕事も制限中だし、
いつも顔を突き合わせて喋ると言ったら、あなたと私。
代わり映えしない、ふたりである。
サトルさんは空気を吸って元気になり、
私はと言うと、ホルモン補充療法を試すことにした。
あまりに更年期と思われるあれやこれや、が急激に起こり、
我ながら、嫌になってしまったのだ。
先週末、頭痛で起き上がることもできずベッドの中で2日過ごして決心した。
「あたし、絶対にホルモンやるからね」
強い決意のもと、婦人科へ行き、「私の友達もやっているので」と医者に伝えて
パッチを貼るタイプのホルモン補充を始めることにした。
やったね、ホルモン補充しちゃうもんね、とその夜パッチをへその横に貼った。
翌日、気分が悪かった。
いやいや、体がびっくりしているんだ、そのうちに慣れるさ。
2つ目のパッチに貼り換え、初日から5日間経過した。
本日、びりっと剥がして捨てた。
頭痛がつらい。なんだか、ずっと頭が痛いのだ。
ネットで検索すると、ホルモン補充療法をすることでもともと頭痛持ちの人は
悪化する場合が多い、とあった。
心臓バクバクはホルモン補充でなくなったけれど、
これでは日常生活が送れない。
ああ、残念。
という1週間であった。
私はひたすら、女性ホルモンと向き合ってぐだぐだ寝込んだりしていたのだが、
サトル君は、石神井公園駅近くの「オリエンタルハート」さんへ足を運んで、
写真展示を見に来てくれた人たちとおしゃべりできて嬉しかった様子。
それを私に話して聞かせてくれるので、
私も皆さんに会った気持ちが味わえる!
今日、日曜日はクリーニングの小林さん家族と麦茶を作っている小川さん夫婦、
アジアンミールの海野さん夫婦が来てくださって、ちょうど会うことができたとのこと。
小林さんと小川さんについては、書籍「東京商店夫婦」に収めたエッセイの中で、
いろいろと書かせていただいたので、反応が実は気になっていたのだ。
こうやって足を運んでもらって、本や写真を喜んでくれると、ほっとするし嬉しい。
さてと、夕食の時間にもう一度、今日皆さんとどんな会話をしたのかサトル君から聞くつもり。
”おしゃべりになった”と言うだけあって、確かに最近よくしゃべるのだ。
オリエンタルハートに来てくださったほかの皆さん、
ありがとうございます。
お会いできなくて、ごめんなさい。
14日まで、になります。