仕事をしていると、聞きなれた声。
結構、騒がしいのだけれど、声の主を知っている今は愛しい。
少し前に、お隣さんの壁についていた電気メーターボックスから巣立ったシジュウカラの子ども達。
・・・・に違いない、と思っている。
サトル君が少し前に、「午後3時頃になると、うちの柿の木にやってきて鳴いてるんだよ」と言っていた。
あの声は、絶対にそうだ! と。
たぶん、うちの柿の木の後はお向かいの柿の木に移動して、ちい、ちい、やっている。

私の机の目の前。
緑が茂って、どんどん濃くなってきて、シジュウカラの姿を見つけるのは難しいのだけれど、
この前、親鳥が虫をくわえて、こどもにあげるところを目撃した。
ちい、ちい、と甘えた声を出したこどもは、嬉しそうだった。(と、勝手に想像)
そうか、巣立った後でも親はこどもに餌をあげるんだー、と感動。
巣を出た後も、みんなで一緒に過ごすし、親はちゃんと現場であれこれ教えてあげるのね。
今月に入って、とある学生寮(男子)を切り盛りする女性を取材した。
そこは家族経営の寮で、学生さんたちにとって寮母さんや寮母補佐の彼女は、
お母さん、お姉ちゃん的な存在だと思う。
そこの食事といったら、もう素晴らしいのひとこと。
おかわり自由、おなかいっぱい食べてね、という方針だ。
食事の時間、食堂にやってきた学生さんたちを見ていて思った。
これから大人になって、ふと思い出す日がくるはずだ。
ここで食べた食事が、どんなにすごかったか。
栄養のバランスやいろどりを考えて、
お腹をすかせた男の子たちの期待にもこたえられるよう、
出来立てのほかほかを食べてもらえるよう、心をこめて作られた料理。
今は、気づかないかもしれない。
まだ、見えていないだろうと思う。
でもきっと、何十年後にふと、気づく日が来ると思う。
そうあって、欲しいな、と思う。
オンライン授業なんです、と言っていた学生さんにとって、
その日、対面でしゃべったのは寮母さん達だけだったかもしれない。
地方に住む親御さんたちは、安心だろうな。
ちゃんと食べてる? と心配しなくてもいいのだもの。
そして、我が娘。
昨日、揚げたてコロッケ、山もり写真が送られてきた。
まさか、自分で? とオンライン電話を入れると、
「炊き込みご飯もつくったよー」と、もりもり食べている途中。
ひき肉と玉ねぎを炒めて、じゃがいもを茹でて、衣をつけて揚げたとのこと。
きゅうり1本をかじりながら、炊き込みご飯とコロッケを
「いやあ、美味しくできちゃったよ」と食べる娘。
「3個食べても太らないかな」
「いも、なんだから大丈夫だよ」
「今度帰ったら、作ってあげるよ」
と言われる。
そうなのだ。私は自分でコロッケを作ったことがない。
我が家でコロッケ担当は、サトル父ちゃん。
「おお、じゃあ一緒に作ろうな」と、父ちゃん嬉しそう。
なんだか、腕が上がっている。
あぶない、追い越された感もあり。