やってもやっても、終わらない。
なんて、ひいひい言いながら、ゲラと向き合う毎日。
ここまでくると、ああ本当に始まった、と思う。
デザイナーさんが写真と文章の配分を考えたデザインをおこしてくれてようやく、
さあ、こっからだ!と気合が入る。
指折り文字を数えながら、行数を埋めていく作業だ。
雑誌に連載したものを本にまとめるのだけれど、
デザインが変わることで、文字数もかわる。
今回、40組の夫婦に登場いただくので、
その章ごとに、3行とか2行「あき」ができたり、逆に文字があふれたりする。
連載と書籍は、違うものだと思っているので、
1冊の本にまとめた時のことを考えて、バランスをとりたい。
そうすると、夫婦1組ずつ、取材したときのテープ起こし原稿を引っ張り出してきて、
ゲラと突き合わせながら、言葉を足したり引いたりしていく。
連載の時、泣く泣く文字数を削って、送り出したことが思い出され、
今回、1行2行分でも、文字を増やせることがとっても嬉しい。
ぎゅうぎゅうに詰めてしまった言葉を、ちょっとほぐす感じで、読みやすくしたい。
あの時、端折ってしまった言葉を、ちゃんと補いたい。
1組ずつそうやって向き合っている時間は、
取材した当時を思い起こさせてくれる。
そうやって、ようやく1冊の本になるのだけれど、
要領が悪い私は、すごく時間がかかってしまうのだ。
書籍「東京商店夫婦」に登場いただくのは40組の夫婦だ。
ただこれは、雑誌の時の連載に登場いただいた夫婦、全員分じゃない。
そのことが、申し訳なくてたまらない。
選ぶ、という作業がとてつもなく辛かったし、こうして書籍化に向けてやっているときも、
この後「本が出ました」と宣伝する時も、この気持ちは変わらない。
取材を受けてくれた方が、書店で本を見つけた時に、
あれ? と一瞬びっくりして、そして期待してページをめくって、
ああ、自分たちはこの中に入っていないんだ、と落胆してしまうはずで、
申し訳ない。
本当は、全員に登場いただきたかった。
なぜなら、どの出会いも、かけがえのない「その時」を表していて、
出会うべくして出会ったんだよなあ、と毎回取材の帰りに感極まっていたからだ。
東京で商店をしている夫婦。
共通項は、それだけ。
了くんと私で、毎月必死に「夫婦」探しをした。
弁当の人を探す時と似たようなもので、雲をつかむようなもんだ。
どんな夫婦かよくわからないけど、当たってくだけろ、で直接取材のオファーをした。
たまたま、やっと行きついた縁である。
私たちも夫婦、相手も夫婦で、初対面なのに4人で向かい合って喋る時間が、
不思議な感じでもあった。
そして取材が終わると、「私たち、よくぞこの夫婦に出会えたよねえ」と毎回感心し合った。
そういう連続だった。
だから、協力してくださった全員に感謝!!!
とにかく、今できることをしっかりやって、
6月に本屋に並べてもらわなきゃ。
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