更年期ということで

昨日は、朝目覚めた瞬間に「だめだー」と軽く絶望。
頭が痛い。朝から頭痛の時の対処法はただひとつ、
とにかくご飯をお腹に入れてからロキソニンを飲み、またベッドへ戻ること。
原稿のなおしを午前中にください、と言われていたので、
とにかくひと眠りしてから、急ぎでパソコンへ向かわねば・・・・・。
ただ、昨日は急ぎ仕事は他になかったので、助かった。

頭痛持ち。
頭痛が・・と人に言うと、風邪ですか?と言われる。
今だったらコロナと疑われるかもしれないので、人には言わない。
頭痛は、突然起こる。
19歳から始まって、50歳の今まで、私はどれだけ寝込んできたかなあ、などとベッドの中で考えた。
頭が痛いと、何もできない。
思考能力はゼロ。痛みが去るのを、ひたすら待つしかない。

昨日は薬も効かず、原稿を送るのでパソコンを開いたらさらに気分が悪くなって
結局一日中ベッドの中にいた。
そうしながら、あれこれ思い出した。
取材で屋久島へ行った日、忘れもしない移動中にひどい頭痛に見舞われた。
鹿児島空港で乗り換え待ちの時、ぶっ倒れそうだったけれど、必死に持ちこたえたっけ。
沖縄に行った時は、結構いい宿だったのに、頭痛のせいで私だけ夕食をとらずに寝ていた。
そうしたら、宿の人がおにぎりを握ってくれた。
まだ娘は保育園児だったから、風呂は男湯にサトルくんが入れたんだった。
ああ、島根でもやっぱり取材の前の日に寝込んだなあ・・・・

結構、ぎりぎりでやってきたのだ。
取材であちこちを飛び回っているから、周りからはタフな人だと思われているかもしれない。
ところが実際は、弱っちい自分の体力にうんざりしながら、
何とかかんとかここまで来た、というところだ。

よくやってきたなあ、と思う。
頭痛で布団の中にいると、絶望的な気分になるのだけど、
あの大変な状況でもなんとかやれたんだから、大丈夫、と思う。
だって、あの時は本当に死ぬかと思ったよ、でも今もこうやって生きてるじゃん、と。

布団の中で自分をほめ、励ましていた。
だって、頭痛のつらさは誰もわかってくれないもの。

経験は有難いな、とも思う。
あの時何とか切り抜けた、という事実が、自分自身を励ましてくれるから。

ここ最近、頭痛になる頻度が増えた。
これは「更年期」のせいだと思っていて、頭痛の種類も微妙に違うのだ。
頭痛のエキスパートなもんで、ははーん、これはホルモンゆえだな、と。
生理の周期で、どかんとくる。
ところが婦人科へ行っても、「更年期です」とははっきり言ってもらえないから、もやもやする。
まだ、ホルモンの値がそこまでじゃないらしい。

こういう時、同級生の女友達とわいわい喋るのが一番なのだ。
更年期話題が、何より盛り上がる。
あたしの頭痛はこんなにひどいよー、
あたしなんか、ホットフラッシュで家の中で服着られない、
えー、あたしなんか、あたしなんか、と皆がそれぞれのつらさを言い合う。
そうやって、一緒にご飯を食べながら、笑いにしちゃうと、
ああ、もう少し頑張らなきゃ、などと元気が出る。

ところが、コロナ禍でそれが全くできない。
もう1年以上、そんな時間が持てていない。
会いたいな、とつくづく友達との時間が恋しい。

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この写真は、見ての通り普通の肉じゃが。
いつもと違うのは、娘の初トライの肉じゃが、というところ。

頭の痛い母さんが「おねがーい」とぼさぼさ髪で布団から声をかけたら、
1人暮しに向けて料理をやらなきゃ、という希望に燃えていながら、さぼり続けていた娘が、
「じゃあ、やってみるか」と腰を上げた。
おいしゅうございました。

by naomiabe2020 | 2021-03-05 10:41 | 日々のこと | Comments(0)

フリーライター阿部直美のブログ。カメラマンの夫とともに、「お弁当」を追いかけて日本全国を旅しています。日々のちょっとしたことを綴るブログです。


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