緊急事態宣言

なんだか、新年早々に気が抜けてしまって、
あたしダメだわあ、とソファに倒れこんだり、
絨毯の上でごろごろしたりして、気づけば成人の日。
年末から、テレビをつければコロナの感染者数と、生活するうえでの注意点と、
医療のひっ迫と・・・・そして「緊急事態宣言」。

サトルさんの撮影仕事がまず延期になった。
仕事がそうやって延期(もしくはキャンセル)になるのはつらい。
しかし、この状況で取材を続けることだって同じくらいにしんどい。
取材をお願いできませんか、と依頼することが本当にしんどい。
同じ、緊急事態宣言の地域内だったら許されるのか、
地方はダメで、都市部はいいの?
そんな判断基準は、おかしいはずだ。
しかし、連載は穴をあけられない。

去年も同じだった。
春、緊急事態宣言が出て、いろんなことが自粛になった頃、
隙間をぬうように、静かに、目立たぬように、しかしとにかく必死に取材をした。
感染対策は、もちろんした。
しかし、こればかりはわからないじゃないか。
誰にだってわからない。
不安でたまらないけれど、マスクをして手洗いをして距離を保って、やれることをする。

また、同じ事態になったんだな、と思ったら、
ひどく疲れてしまって、気持ちが落ちてしまって、ずっとふて寝していたいくらいだった。

あれ、原稿の締め切りが近いじゃないか、ということで、
原稿を書いている。
目の前のことをひとつひとつ、とにかくやっていこう、と思ってやるうちに、
いつものペースというか、いつもの自分が戻ってきた。
テープ起こしをしていたら、取材した人の言葉がぐっときて、うんうん、と頷き、
そうだよなあ、ほんとだなあ、と気持ちがあつくなり、
気付けば、元気が出ていた。
そうなのだ。私は、いろんな人を取材させてもらっているが、結局こうやって自分自身が力をもらっている。
だからそれを、文章にして、他の人たちにも伝えなきゃいけない。



Commented by フレベル at 2021-01-16 15:53 x
年末年始どうされているのかと時々見ていたのですが、実は私もコロナにかかわるテレビを見続けて元気をなくしていました。でも、ときにつらく感じることもある仕事が私を助けてくれている、たしかに力をもらっていると気づき、スウーと浮かびあがりました。 サラメシの赤べこ見ました。取材は秋でしょうか。数年前になりますが、赤べこでもあのデザインが気にいって南中郷の道の駅で買った小さいのを持っています。伝統を現代アートにしている赤べこです。どんな人たちかが少し見えてうれしかったです。 私の仕事も来週からリモートになりました。
Commented by Abenaomi2020 at 2021-01-17 15:38
> フレベルさん
サラメシ、昨年の秋ごろの取材でした。ようやく取材が再開して、張り切っていたところでしたが・・・・。食事の場所に行くという取材は、こういう状況になると本当に難しいですね。
赤べこ、お持ちなんですね。テレビではカットされてしまったけれど、本人曰く裏ではもっともっと面白い会話があって、みんなに出て欲しかったんだよねー、とのこと。リモート仕事も、頑張ってくださいね!!
by naomiabe2020 | 2021-01-11 17:06 | 日々のこと | Comments(2)

フリーライター阿部直美のブログ。カメラマンの夫とともに、「お弁当」を追いかけて日本全国を旅しています。日々のちょっとしたことを綴るブログです。


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