「ラジオ深夜便」に出ます

明日10月22日(木)NHKラジオ「ラジオ深夜便」AM4時~
阿部直美、出演します。
テーマは、「おべんとうは人生を映すカガミ」。
40分間ほどの放送時間です。
午前4時からです。
早いです!
もしそんな時間にもう起きていらっしゃる方がいらしゃいましたら、ラジオをつけてみてくださいませ。

ちなみに、収録です。
1時間くらい、番組ディレクターのO氏と向き合ってインタビュー形式で。
「おべんとうの時間がきらいだった」(岩波書店)をO氏が書店で見つけてくださり、
読んでみたら、あれ、サラメシの阿部さんの奥さんが書いた本なの? と思ったそうです。

本について、つまり、自分自身のこれまでを、それこそ一気にわーっと喋った感があります。
たぶん、前のめりすぎたと思う。
朝4時のテンションじゃないかもしれない。

私は普段、人の話を聞くことが仕事なので、なるべく黒子に徹するようにしている。
自分の話は、あまりしない。
だから誰かに「阿部さんの話を聞かせて」と言われて話す時、
つい嬉しくなって、テンションが上がるのだと思う。
そして、後で、あちゃーっとなる。ラジオみたいなしゃべる媒体は、なおさらだ。
穴があったら入りたくなる。
うまく言えなかった、伝わってないはずだ、とうじうじする。

その昔、会社勤めをしていた頃、
地味な制服をきた事務職員の毎日だけでは我慢できなくて、とにかく何かしようともがいていた時、
藤沢市のラジオ局「レディオ湘南」が開局する、という話を聞いて、
よし、これだ!とボランティアスタッフに応募した。
私自身、20代中頃。
周りも同じ年代や大学生が多くて、スタジオに通うのがもう楽しくてたまらなかった。
マイクの操作や、機械の操作を教わり、スタジオにあるCDを選んで選曲をする。
そのうち、週に一度の帯番組を持たせてもらい、
パーソナリティもした。
と、そこで、喋るのはむいてない、と気づいた。
何を喋っていいのか、自分の中には何もないということに気づいた、と言うべきか。

音楽と音楽の合間に、何かトピックスを決めてお喋りをする流れだったので、
私は番組のない日は、仕事帰りに本屋で立ち読みばかりしていた。
なんか話題がないかなー、おしゃれな暮らし的な何か。提案できる何か。
雑誌の中身をいつも、ぱくっていた。
つくづく、喋るのは難しい、と思った。
なあち、何が言いたいのかよくわかんないよー、と番組ディレクターから言われていた。

今は、ちょっと喋りすぎる。
おばちゃんになり、怖いものなし的な部分もあろうか。

ただ、喋った後で、あちゃーと思うのは昔も今も同じだ。
文章の場合は、あーだこーだといつまでもいじっていられるから、
瞬発力のない私には向いているのだと思う。
喋ることを仕事にできる人は、すごいなあといつも思う。
すぱっと喋って、後はうじうじしないんだろうな。
だって、そんなだったら身が持たないもの。








Commented by morinokumagorou at 2020-10-22 17:29 x
 はじめまして。仕事中に「深夜便」拝聴いたしました(トラックドライバーなので3時から働いています)。自分と共通項が多く、勝手にものすごく親近感を覚えています。「俺もそうだったよ!」と何度独り言したことか。
 群馬県出身の50代です。「E T」をみて、いたく感動しました。両親仲悪かったです。夕食時間は常に修羅場でした。いつの日かここから脱出したいと常に思ってました。母の作った弁当は雑でした。友達の彩り華やかな弁当が羨ましかった…。今は自分で弁当毎日作ってます。朝早いので配偶者につくってもらう訳にはいきませんので。
 
 今度、是非著書を拝読させていただきます。
Commented by Abenaomi2020 at 2020-10-23 10:17
> morinokumagorouさん
嬉しいメッセージ、ありがとうございます。そうですか!群馬出身で50代。同じ時代に同じような景色を見て、同じく家庭に居場所を感じられずにいたとは、私も今、勝手に親近感を感じています。朝3時からのお仕事。私など、昨日朝4時にも起きられませんでした・・・とほほ。ご自分でお弁当を作っていらっしゃるとは、素敵です。トラックを運転しながら聴いてくれる方がいたのですね。出て良かった、と改めて思いました。どうぞ、今日も無事、安全運転で!
Commented by フレベル at 2020-10-25 00:12 x
聞き逃した……と思ったのですが、NHKのHP番組表から「聴き逃し」で無事聞けました。29日の朝まで聞けます。途中で一時止めたり戻ったりもできるので便利ですね。
密度の濃い内容でした。でも質問する方の関心はおべんとうライターの直美さんであり、そのためかご著書の肝心な部分は抑え気味に感じられました。気になりながらも、後半ではお仕事で大事にしている点がしっかり語られていてよかったです。…‥もうひとつ思ったのは、語っている声があたたかかったことです。おべんとうの時間がきらいだった理由にもかかわらず、家を出たその後も親を愛し続けたお姿に敬意を感じてしまいます。お仕事のインタビューの基本姿勢ともつながっているかもしれません。

Commented by Abenaomi2020 at 2020-10-25 11:55
> フレベルさん
いつもありがとうございます。「聞き逃し」などという、すごいものが今はあるんですよね。私はちょっと聞く勇気がなく、周りの方のこういう嬉しい言葉を有難く受け取って、いそいそと前へ進んでいこう!と・・・・。家族については、いろんな複雑な感情が渦巻いていましたが、50歳手前になった今、ようやく、俯瞰できるようになったみたいです。時間がかかりました!
by naomiabe2020 | 2020-10-21 10:47 | ライターの仕事 | Comments(4)

フリーライター阿部直美のブログ。カメラマンの夫とともに、「お弁当」を追いかけて日本全国を旅しています。日々のちょっとしたことを綴るブログです。


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