鎌倉女子大学主催の「お弁当甲子園」は、今年で第9回目。
私たち夫婦は、2016年の第5回から、審査員のお仲間に入れてもらっている。
これが、本当に楽しい。
今年もまた選考の季節がやってきて、この連休中はひたすら夫婦ともども「作品」と向き合っている。
内容は、高校生が自分で作ったお弁当の写真と、300字以内の文章の構成。
誰のための弁当なのか、タイトルもつけてもらう。
献立も記載。
1枚の用紙のなかで、どこまでを伝えることができるか、である。
学校によっては、家庭科の先生が課題のひとつとして、参加を促しているケースもあれば、
個人的に応募してくるケースもある。
前は、アメリカ在住の高校生が応募してくれて見事入選した。
2016年の応募総数は、5,073作品。年を追うごとに応募数は増えてきたが、
さてコロナ禍の今年はどうなるだろう、と気を揉んでいたところ、
なんと、過去最高の7,000作品を超えたとのこと。
最初の選考を終えたものが、私たちの手元に届く。
まず、一言でいえば、どの弁当も私が作る弁当よりもずっと手が込んでいて、
見た目も素晴らしくて、たぶんすごく美味しいはず。
だって、力が入っているもの、みんな。
私が、いかに手抜きをしようかと思って作る朝の弁当とは、ちと違う。
時々、目を凝らして「献立」欄を確認。
高野豆腐の肉巻き、とあって、ただの肉の塊じゃないんだ、と気づく。
高野豆腐の汁が、じわーっとしみ込んだ感じ、あの食感を想像したりする。
大葉のしいたけチーズつくね、とあるけど、うん?
つくねの中に、大葉とシイタケを入れてチーズは・・・ああ表面に見えるぞ。
300文字の文章も、とても大事だ。
サトルさんは、献立(写真)のほうにまずは目がいくのだが、
私は文章の部分が何より気になる。
短い文章で、何かを伝えようとするのは本当に難しいのだけど、
目に浮かぶ、何か具体的なことが書いてあると、ぐっと心が動かされる。
今年はやはり、コロナ禍にある、という状況を感じさせるものが多かった。
忙しく働くお父さんやお母さんを心配する気持ち、
兄妹のがんばりを応援したい気持ち、
高校生なりの、精いっぱいの思い。読んでいて、急にほろりとしてしまうこともある。
お腹がすいた。
あまりにもたくさんの弁当を見たなかで、
急に、メンチカツが食べたくてたまらなくなった。
しかし、今晩は「さんま」である。
今年、初のさんま。ちょっと値段が下がったので、昨日買っておいたのだ。