梅雨明け間近の平日、取材で御岳山を訪れた。
ケーブルカーで、山頂へ。
山歩きをして宿坊に泊まる人たちで賑わう時期だが、今年は静かだ。
レンゲショウマという、かわいらしい花が自生していた。

咲き始めたところ。
JRの御岳駅と、御岳山のケーブル駅「滝本駅」の間を往復するバスが運行している。
私たちが御岳駅に到着して乗った便は、
ちょうどランドセルを背負った小学生と中学生が山から降りてきた便の折り返しだった。
大きい子たちが、小さい子を見ながら、一緒に学校へ通うのだ。
御岳山には、130人ほどの住民が暮らしていて、
子供たちは、ケーブルカーとバスと電車を乗り継いで学校に通っている。
同じ東京でも、全然違う通学風景だ。

取材を終えて帰る時、ケーブルカーの点検作業が始まった。
18時半の最終便が到着したその直後に、ライト付きのヘルメットを被った技術の方々が、
車両の下に潜り込んでいった。
住民の大切な足でもあるケーブルカーは、
365日、運休しない。
真夜中に、点検作業をする人がいるからそれが可能なんだなあ、と
取材をしてやっと気づく。